フィールドノート No.2378

 2025/7/13(日)

 佐原の大祭夏祭り

 香取市で開催された佐原の大祭夏祭りを訪れた。佐原の大祭は年2回行われ、夏は八坂神社、秋は諏訪神社の祭りで参加する地区も異なる。山車は総欅造の本体の上に大人形が飾られ、山車毎に異なる。佐原の町並みは平成8年(1996)に国重要伝統的建造物保存地区に選定されており、江戸時代さながらの風情を今に残している。町家の並ぶ狭い道を佐原囃子を響かせながら山車は曳き廻される。囃子方は山車に乗り、もちろん生演奏、山車の曳き手は男女混合で踊り手も兼ねる。風情ある町並み、夏の暑さを吹き飛ばすような曳き手の熱気、観客の賑わいはさすが関東三大山車祭りの一つといわれるだけのことはあると感心する。この佐原の大祭は「佐原の山車行事」として平成16年(2004)に国指定重要無形民俗文化財となっており、平成28年(2016)にユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の33の構成要素のうちの1つとして登録された。

    写真1 国選定重要伝統的建造物群保存地区の香取市佐原
    写真2 祭礼が行われる八坂神社
    写真3 現存する佐原最古の山車「下仲町 菅原道真」山車制作年代 文政5年(1822)
    写真4 「浜宿 武甕槌命」夏は全部で10台の山車が出る

(黒田篤史)