2025/8/20(水)
アブラゼミの好きな木
君津市の小学校で、アブラゼミの幼虫の抜け殻が大量に付いている木を見つけた(写真1、2、3)。周囲の木にはほとんど付いていないのに、この木にだけ鈴なりになっている。地面を見ると幼虫が抜け出したと思しき穴が沢山あいている。この木の根から汁を吸って育ったのだろう(写真4)。木はタイサンボク(写真5)。モクレン科の樹木だが北アメリカ原産なので、東アジアに分布するアブラゼミとは本来は出会うことのない組み合わせということになる。

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写真1 タイサンボクの葉裏に鈴なりについているアブラゼミの抜け殻。

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写真2 抜け殻が重なるほど密集している。

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写真3 毛が多く、第3節が第2節より明らかに長いという触覚の特徴から、アブラゼミの抜け殻であることがわかる。

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写真4 幼虫が出たと思しき穴。

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写真5 タイサンボクの若い実。
- アブラゼミ Graptopsaltria nigrofuscata (セミ科)
- タイサンボク Magnolia grandiflora (モクレン科)
(斎木健一)