フィールドノート No.2450

 2026/7/12(日)

 佐原の大祭:渦巻く山車の跡

 7月12日、佐原の大祭を訪れた。7月10日から始まった祭りの最終日である。

 佐原の大祭は、大振りな飾り物を載せた山車で有名である。「佐原の山車行事」として平成16年(2004)に国指定重要無形民俗文化財となり、続く平成28年(2016)には佐原の山車行事を含む「山・鉾・屋台行事」がユネスコ無形文化遺産に登録された(佐原の大祭については令和7年7月13日にも 記事を掲載している)。

  • 写真1 巨大な鯉の飾り物を載せた八日市場区の山車。

 祭りが始まる午前10時の少し前、八坂神社近くの交差点に、渦巻き型の跡を見つけた。この場所では、前日(11日)夕方に「のの字廻し」と呼ばれる特別な曳き廻しが行われていた。「の」の字を描くように山車を回転させるもので、祭りの最大の見せ場とされている。この渦巻きはそのときの山車の轍(わだち)で、のの字廻しの翌朝だからこそ見られる光景である。

 佐原の大祭は、壮大な山車や情緒的な佐原囃子が注目を浴びるが、たまには視線を下に落として観察するのも面白い。

  • 写真2 のの字廻しの車輪の跡。前日の熱気が偲ばれる。

(須田華那)