銅造十一面観音坐像(複製)


 千葉県佐原市牧野の観福寺にある銅像十一面観音坐像(複製)です。
 神仏習合のころ、香取神宮の本地仏として作られた懸仏(かけぼとけ)四体のうちの一つです。明治初年の神仏分離の時に、観福寺へ地元の篤志家たちの手によって納められました。元の襲来に関係する仏像として、また鎌倉時代のすぐれた美術品として貴重です。
 展示では坐像が回転して、光背の銘が読めるようになっています。
〈光背銘〉(陰刻)
奉送
 香取神宮本地四軆内
 十一面観音菩薩
 右志者為天長地久当社
 繁昌異国降伏心願成就
 造立如件 
  
   弘安五年壬牛八月一日
   仏師沙弥蓮願
   □       敬白