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企画展示 絵はがきにみる水郷 |
会 期 平成12年3月18日(土)〜5月7日(日) 午前9時〜午後4時30分
休館日 月曜日休館(ただし、3月20日は開館し、翌日休館します)
会 場 千葉県立大利根博物館第三展示室
入場料 無料
水郷地域は、利根川の舟運で栄えた佐原などの河岸や、香取・鹿島・息栖の三社詣でを背景に、江戸時代から観光地として発展してきました。明治以降は、汽船・鉄道などの交通アクセスと新聞・雑誌・郵便などのメディアが整備されるにしたがい、詩情あふれる平和な景勝地として広く知られるようになり、今日にいたっています。本展覧会では、観光スポットとして採り上げられてきた自然や風景、町の賑わいや祭り、そして香取神宮の社殿と祭礼など、水郷で写された写真の絵はがき約100点の館蔵資料を展示し、観光地水郷の移り変わりについて紹介します。
(1)水郷の情趣
利根川・汽船・河岸・十二橋めぐり等を撮影した絵はがきを紹介する。
(2)佐原のまち
小野川の舟運・通りの様子・学校・祭礼等を撮影した絵はがきを紹介する。
(3)香取の今昔
香取神宮の社殿・祭礼・神苑・参道の賑わい等を撮影した絵はがきを紹介する。
下総香取ヶ浦 明治末期
佐原市津宮河岸を利根川から見た図で、
通運丸が上流から下ってくるところ。当時
は、現在の利根川・北浦・外浪逆浦(そと
なさかうら)を含んだ地域を「香取ヶ浦」
と通称していた。左上に『万葉集』巻十一
に載る柿本人麿の歌がある。
おほふねのかとりうみにいかりおろし
いかなるひとかものおもはさらん
水郷の情趣 大正末〜昭和初期
岸辺にはあやめ、川を行くサッパ舟には、
水車(みずぐるま)とバハとともに牛が
乗せられている。水郷の情趣、素朴で
のどかなイメージの典型である。薄いが、
向こう岸近くには遊覧船が写っている。(庚戌の大洪水)香取郡佐原町荒
川堤防避難の実況 明治43年
庚戌は明治43年の干支。この年は全国各
地で洪水の被害があった。写真は、横利根
川と与田浦を結ぶ荒川沿いを写したもので、
川辺の家々が壊れ、サッパ舟も岸辺に打ち
上げられている様子がよくわかる。水郷の真中十六島の新島村 大正
末〜昭和初期
水田から水路であるエンマに水を出してい
る。田植え時期には、水の出し入れを水車
で調整した。佐原町 停車場 明治末期
成田鉄道が佐原まで延びたのは明治31年
である。駅舎の前には人力車が並び、大き
な街灯も見える。「御中喰」の看板の店先
には、板渡しの排水路がある。