写真展
「佐原のむかし」
会 期   平成16年2月10日(火)〜5月16日(日)   午前9時〜午後4時30分
休館日   月曜日
会 場   千葉県立大利根博物館第3展示室

佐原ハ下利根附第一繁昌の地なり・・・誠に水陸往来の群衆昼夜止時なし」と『利根川図志』(赤松宗旦 安政2年)に記されているような繁盛ぶりでした。江戸時代には物資の集散地として、また香取神宮・鹿島神宮・息栖神社の三社詣での人々で賑わいを見せました。明治以降も北総の商都としてはもちろんのこと、風光明媚な水郷の地も人々を惹きつける観光地として有名になりました。佐原の町並みは、江戸・明治の木造・土蔵建築、大正の洋風建築、昭和の看板建築等があり一見雑多なように見受けられますが、各時代のそれぞれ特徴のある建物が軒をならべ、時代を超えた本物だけが持つ力強さと重厚な趣を今に伝える貴重な遺産と言えるでしょう。

今回の写真展では、本宿・新宿の町並みを撮影した写真(昭和11年頃)や佐原の祭りの写真(昭和初期頃)、また当時営業していた奈良屋呉服店の資料の他に、十六島の様子を撮影した写真を展示します。この機会にぜひ古き良き「さわら」にふれてください。

佐原の山車行事

大人形などを飾った数多くの豪華な山車が勇壮に巡行する、関東地方を代表する山車行事です。本宿は7月の八坂神社の祇園祭に、新宿は10月の諏訪神社の大祭に行われます。「佐原の山車行事」は、平成16年2月6日、国の重要無形民俗文化財に指定されました。

水郷

利根川・横利根川・常陸利根川に四方をかこまれた低湿地帯の十六島は、水郷と呼ばれどこか牧歌的叙情的なイメージがありますが、実際の生活は水からの恩恵と災いを常に合わせ持った厳しい環境でした。昭和39年に始まる土地改良による干田化により、このような風景はなくなりました。

展示した写真

1:文明堂 2:国民共済無尽 3:関脩三商店 4:西ノ宮商店 5:小倉洋品店 

6:鍋屋糸店 7:向後雄蔵商店 8:佐原小学校 9:円城寺畳表店  

10:香取街道(本宿) 11:松浦病院 12:旧川崎銀行佐原支店(大正3年頃) 

13:古渡屋商店 14:香取神宮神幸祭(大正7年小野川河口付近) 

15:蜷川家具店 16:佐藤銅鐵店 17:香取街道(新宿) 

18:奈良屋と小倉時計店 19:大野洋品舗 20:都川食料品店 など