ファサード上部の構成が，先に掲げた小倉時計店に酷似しており，竣工年から考えてその影響を受けたものと考えられる。地域の建築が影響を与え合いながら，町並みを作り上げていく例はよく見られる。古典主義的柱型で支えられた蛇腹が軒部を受ける。正面に3つ並べられた縦長の窓の構成と，窓台及びそれを支える持送り状の装飾はより西洋のものに近い。また，1階両脇の柱型のルスティカ風の処理等，この種の建築の中では上級に属する。［江口］

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