吹返(ふきがえし)
「ふきかえし」ともいう。しころの両端が外側に反っているのをいう。古くはしころの段数より一段少なく、表面は絵韋を貼り、最下の段のみ菱縫(ひしぬい)としたが、室町時代末期頃から吹返の段は略され、ついに鉢付板の折り返しのみが吹返となり装飾化と、吹返の効力が忘れ去られた。