水辺の生きものあれこれ
−外房の豊かな海と川から−
カッピーの生きもの紹介コーナー
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ボクはカッピー! 海の博物館のある千葉県勝浦市の公式カツオキャラクターだよ! 勝浦は、漁師さんが、とったカツオを水揚げする市場で有名だよ! 今回は、海の博物館の企画展示「マリンサイエンスギャラリー、略して「マリサイ」の案内役を頼まれたんだ! 勝浦がある、房総半島の太平洋側の「外房」と呼ばれるところは、海にも川にもとてもたくさんの生きものがすんでいるんだ。その中には、国の天然記念物に指定されているとても貴重な生きものもいるんだよ! 今回のマリサイでは、外房の海や川にすむ生きものを約40種類、水槽で生きたまま展示しています。このコーナーでは、展示されている生きものたちの日々の様子を少しずつ紹介していくよ! みなさん、生きものたちに会いに来てねー! |
5月25日(水)
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5月5日に「めぐる自然」のコーナーに登場した、テナガエビくんの親せきのヒラテテナガエビくん。展示に出す前に左のはさみ脚がとれてしまったんだけれど、5月22日に脱皮をしたら、少し小さいけれど、左のはさみ脚がはえてきました。 |
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左のはさみ脚がはえてきたヒラテテナガエビくん。 |
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「外房の川の生きものあれこれ」のコーナーに、長さ15cmくらいのキンブナさんが加わりました。キンブナさんはフナの中でもあまり大きくならない種類で、長さ15cmは、かなり大きな個体です。 |
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長さ15cmのキンブナさん。 |
5月13日(金)
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「外房の川の生きものあれこれ」のコーナーの、ドジョウさんたちがいる水槽の住人たちだよ。普段は石のかげとかに隠れていることが多いけれど、エサやりタイムにはみんな我先にと出てきます。 |
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おなじみドジョウくん。 | 黒い斑点のあるシマドジョウくん。 |
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水草のかげに隠れるホトケドジョウくん。ややずんぐりむっくりした体をしています。 | ジュズカケハゼさんは、一生を淡水ですごすハゼ。 |
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ひげの立派なカマツカさん(下)と中国大陸からやってきたタイリクバラタノゴさんのオス(上)。 | タイリクバラタナゴさんのメス(白矢印)はおなかから産卵管を伸ばして、二枚貝のヨコハマシジラさん(黄矢印)に卵を産もうとしていますが、淡水にすむシジミのなかまマシジミさん(赤矢印)には卵を産みません。 |
5月12日(木)
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「海と陸のはざまから」のコーナー。このコーナーでは、海の近くにいるけれど、ほとんど水の中には入らない動物たちを紹介しているよ。そこにいるアカイソガニさん。海岸の石がゴロゴロしているところにすんでいるんだ。博物館の職員さんが、何度海岸に見に行っても、アカイソガニさんが水の中にいたことは一度もなかったんだって。だから、「アカイソガニさんは水の中がきらいなんだな〜」って思ってたらしい。でも、どうも水がないと呼吸ができないらしく、水槽に水を入れてあげなかったら弱ってしまったんだ。かわいそうなことをしたな〜。今は水槽には水を入れて飼っているよ。 |
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水槽をのぞくと、石の下にさっとかくれるアカイソガニさん。気温が上がって、よく動くようになりました。 |
5月6日(金)
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南の暖かい海の魚のこどもたちが、この外房の海にも、夏から冬のはじめの暖かい時期に、黒潮にのって流れてくるよ。そのなかには、きれいな模様を持つチョウチョウウオさんのなかまたちがいるんだ。今回、登場していくれているチョウチョウウオさんのなかまは3種類。ややしぶい色合いのチョウチョウウオさん、体の後ろの方が黄色やオレンジ色できれいなトゲチョウチョウウオさん、そして、白い体で、一番後ろに黒と黄色の模様のあるフウライチョウチョウオさん。いずれ劣らぬおちょぼ口。エサをあげるとちょんちょんついばみながら食べるよ。 チョウチョウオさんたちと同居しているネンブツダイさんの大口、一気食いぶりも見事です。 毎日11:00から、お食事の様子が見られるよ。ぜひ見に来てね! |
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元気の良いトゲチョウチョウウオさん(上)、ネンブツダイさん(中左)、チョウチョウウオさん(中右)、フウライチョウチョウウオさん(下)。エサをねだりに集まってきます。 |
5月5日(木)
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「めぐる自然」のコーナーに、テナガエビくんの親せきのヒラテテナガエビくんが登場したよ! ヒラテテナガエビくんは、その名のとおり、長い手(ホントははさみ脚!)が平たく見えるんだ。千葉県から南の地方にすんでいるよ。 とても残念なことに、展示に出す少し前に脱皮をして、体がやわらかくなっているときに、長いはさみ脚の一本がとれてしまったんだ。でも大丈夫。今度脱皮をするときにまたはえてくるんだよ。 |
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左のはさみ脚がとれてしまったヒラテテナガエビくん。 |
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「外房の川の生きものあれこれ」のコーナーにいるアメリカザリガニくん。このマリサイのために採集したものなんだけれど、博物館の研究員さんが、「アメリカザリガニくんはいつでも採れるさ」と油断して、マリサイが始まる少し前まで採集していなかったら、冬眠に入ってしまって、大きな個体が見つからなくなってしまったそうなんだ。何とか見つけた長さ5cmくらいのこどものアメリカザリガニくんが展示されていたんだけれど、このたび、ようやく大きなアメリカザリガニくんが見つかって、展示室デビューしました! 真っ赤なアメリカザリガニくん。勝浦のこどもたちは「まっかちん」なんて呼んでいることもあるよ。 アメリカザリガニくんは、その名のとおり、アメリカなどから来た外来生物。千葉県にはもともと日本に古くからいるニホンザリガニはいなかったそうで、今、千葉県にいるザリガニは全て外から来た外来生物で、そのほとんどはアメリカザリガニなんだ。もともとそこにいる生きものたちや、田んぼの稲などに良くない影響を与えるので、ちょっとかわいそうだけれど、やっかいものになってしまっているんだよ。 |
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真っ赤な体のアメリカザリガニくん。小さなアメリカザリガニくんと交代しました。 |
4月24日(日)
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「北限の生きもの」として登場してくれているクマノミくんとミツボシクロスズメダイくん。サンゴイソギンチャクさんと仲良く共生している様子が見られていたんだけど、サンゴイソギンチャクさんが、この頃お疲れ気味。そこで、急きょ、新しいサンゴイソギンチャクさんたちと交代することになり、22日の夜に交換しました。24日には新しいサンゴイソギンチャクさんたちも水槽に慣れたみたい。クマノミくんもミツボシクロスズメダイくんも、新たな仲間のあいだを楽しそうに泳いでいるよ。 |
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大きなサンゴイソギンチャクさんの中から顔を出すクマノミくん。 | ミツボシクロスズメダイくんたちは、サンゴイソギンチャクさんのまわりをはねるように泳いでいます。 |
4月20日(水)
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「外房の川の生きものあれこれ」の水槽で泳ぎまくっているウグイくん。4月に入って、赤く色づいてきたよ。勝浦の川では、5月頃に、川の砂利や小石がある浅いところにたくさん集まって、卵をうむ様子が見られるよ。この赤い色は、「婚姻色(こんいんしょく)」っていって、卵をうむ季節に出る、特有の色なんだ。 |
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赤く色づいてきたウグイくん。 |
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3月30日にも紹介したトウキョウサンショウウオさん。大きくなってきました。手も足も出てきて、だいぶしっかりしてきたよ。エサが足りないと、仲間を食べてしまうんだ。「共食い」って言うんだよ。仲間を食べてしまわないように、博物館の人は、毎日、エサのイトミミズをせっせとあげているみたいだよ。 |
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大きくなってきたトウキョウサンショウウオさん。手足もしっかりしてきました。 |
4月7日(木)
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今回の「マリサイ」の目玉であるミヤコタナゴさん。国の天然記念物であって、絶滅のおそれのある、とても貴重な魚だよ。ミヤコタナゴさんは、もともと関東地方に広くすんでいたんだけれど、今では、千葉県と栃木県の一部だけにしか見られないんだ。そのなかでも、外房の川は、まだミヤコタナゴさんがすんでいる川が何カ所かある、貴重な場所なんだ。 今回展示しているミヤコタナゴさんたちは、勝浦市のおとなり、いすみ市の「ミヤコタナゴ保護増殖施設」からおいでいただいたんだ。 4〜8月くらいが産卵期のミヤコタナゴさん、水槽の中で、オスとメスがペアになって、卵をうみそうな仕草をしているよ。オスは、「婚姻色」といって、産卵期に出てくる特有の色合いになって、メスを追いかけ回している姿も見られるんだ。下の左の写真に写っている、右側の魚がオス。体がやや青みがかって、体のふちはオレンジ色になっているね。その左がメス。メスは産卵期になっても色は変わらないね。 ミヤコタナゴさんは、卵を、マツカサガイやヨコハマシジラなどの生きている二枚貝の中にうむんだ。下の写真の左は、オスとメスのペアが、卵をうむ場所となるヨコハマシジラの様子をうかがっているね。メスは右の写真に写っているように、おなかのところから「産卵管」という細長いひもみたいな管(矢印)を出して、これを貝の中に差し込んで、産卵するんだ。うまれたこどもはしばらく貝の中で成長するんだよ。 |
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ミヤコタナゴさんのオス(右)とメス(左)が、産卵の場所となる二枚貝ヨコハマシジラの様子をうかがっています。 | ミヤコタナゴさんのメスのおなかから、産卵管が出ています(矢印)。 |
4月6日(水)
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「外房の海の生きものあれこれ」の「北限の生きもの」として登場してくれているクマノミくん。太平洋側では、海の博物館のある勝浦よりも北では見られない魚だよ。サンゴイソギンチャクと共生している様子が見られるよ! このクマノミくんは、勝浦の海で、昨年12月に寒くなって弱っていたところを、ダイビングショップや漁業協同組合の人たちの協力で助けられて、海の博物館の暖かい水槽の中で元気になったんだ。エサもよく食べて、元気に泳いでいる姿が見られるよ! |
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サンゴイソギンチャクが、水槽のろか器のところに移動してしまって、クマノミくんは、少しきゅうくつそうにイソギンチャクに入っています。 |
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3月27日に脱皮した「めぐる自然」のコーナーのテナガエビくん。「ぬけがら」を少しずつ食べていたと思ったら、ついに今日、ほとんどなくなっていたよ!とても食欲旺盛のテナガエビくんは、短いはさみ脚やとても長〜いはさみ脚使って上手にエサを食べるよ。 |
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ぬけがらはほとんどなくなってしまいました。 |
3月31日(木)
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「めぐる自然」のコーナーのテナガエビくん。とても長〜い手(本当は「はさみ脚」)を持っているよ。3月27日に、エサを食べないな〜と思ったら、いきなり脱皮! きれいに皮がとれました。脱皮した「ぬけがら」をそのまま水槽に入れておいたら、むしゃむしゃと食べています。脱皮したばかりの体はやわらかいので、早くかたくなるためにぬけがらを食べるのかな〜。 |
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水槽の中の左の白っぽいものがぬけがらです。ときおりむしゃむしゃと食べています。 |
3月30日(水)
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「外房の川の生きもの」のコーナーにトウキョウサンショウウオさんがいます。トウキョウサンショウウオさんはカエルと同じ「両生類」。勝浦あたりでは1月から4月くらいが恋の季節だよ。湧き水のある水たまりなどにオスとメスが集まって、メスはバナナの房のような形の袋に入った卵をうむんだ。3月1日にとった卵が、成長して、こどもがたくさん出てきたので、今日、そのこどもが展示室デビューしたよ。頭の横にエラや「バランサー」と呼ばれる体のバランスを保つ突起を持っていて、まるで「ウーパールーパー」のような面白い形だね。しばらくこの形が見られるよ。 |
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長さ1cmくらいです。細長いのはエサのイトミミズ。毎日イトミミズをたくさん食べます。 |
頭の下のところから出ている毛みたいなものがバランサーです。 |