No.420 2006/10/12(木)
コウヤボウキの花とハラナガツチバチ
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コウヤボウキの花が咲いた。背は低いがれっきとした木本。日本産のキク科で木本はコウヤボウキの類だけ。高野山の僧がこの枝を束ねてほうきにした所から「高野箒」の名がある。近縁種にナガバノコウヤボウキがあり、房総丘陵では両者が混生しているが開花時期が違う。ナガバノコウヤボウキの開花期は8〜9月。コウヤボウキの方は10月だ。 | ![]() |
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コウヤボウキの花にハチが吸蜜に来ていた。写真では種の同定がむずかしいが、ハラナガツチバチの1種だ。触角の長いのがオス(左下)、短いのがメス(右下)。この仲間のハチはハナムグリなどの幼虫に寄生することが知られている。土中にいる幼虫を探し当て、針で刺して麻酔し、卵を産み付けるのだ。孵化したハチの幼虫はハナムグリの幼虫を食べて成長する。花を訪れたハチたちは、繁殖のためのエネルギーを補給していたのだろう。 | ![]() |
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(尾崎煙雄) |
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コウヤボウキ Petrya scandens(キク科) ナガバノコウヤボウキ Petrya glabrescens(キク科) ハラナガツチバチの1種 Megacampsomeris sp.(ツチバチ科) |
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