No.1188 2013/09/20(金)
アオザメとメジロザメ
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鋸山の南北に細長く分布する三浦層群千畑層は約600万年前の地層で、サメの歯をはじめとした脊椎動物化石を多産することで知られている。アオザメとメジロザメのなかまの歯は,ここで最もよく見つかるサメである。千畑層の場合、地層の中でサメの歯がよく見つかる部分は,変質していて分かりづらいが火山噴出物が多く、貝化石などはほとんど見つからない。貝などはかなり早い段階で溶けてしまい、化石として残らなかったようだ。さらに、歯は一般に風化しにくいエナメル質で被われていて、脊椎動物の体の中では最も丈夫なパーツであるが、千畑層のサメの歯では、エナメル質で被われていない「歯根」の部分がほとんど失われているものが多く、また、砂やレキと一緒に長い距離を運ばれたかのように、すり減っているもの多い。 |
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![]() 歯根がほとんど残っていないアオザメ(下)と、歯根部分は残るがややすり減っているメジロザメの1種(上) |
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アオザメ Isurus oxyrinchus(ネズミザメ科) メジロザメの1種 Carcharhinus sp.(メジロザメ科) | ![]() |
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