養老渓谷沿いを歩いていると足元の枯れ葉が動いたような気がした。よく見るとシロスジカミリがいた。つかんでみるとキーキー音を出して嫌がっていたので生きていた。4月上旬にシロスジカミキリっていたかな?と思い、写真だけ撮っておいた。
後日、同僚にこの話をしたところ、シロスジカミキリが出てくるにはまだ早いとのことだった。越冬したのだろうか?確かに元気は無かったような気はしたが…。
そこで昆虫が専門の学芸員に聞いてみたところ、『私の想像』ということでお返事をいただいた。
『2月の大雪で、材の中の越冬中の成虫がいた穴のところで木が折れてしまい、寒い間は動かずになんとか材の中で寒さを乗り切り、少し暖かくなって動きだしたら外にころげ出てしまい、寒くて木に登ったり飛んだりする力は出ず、地面でもぞもぞしていた。
シロスジカミキリの一生は、5~6月に産まれた卵はすぐ孵化して3年目の秋に材の中で成虫となり、そのまま冬を越して翌年の5~6月に材から出てくる、というサイクルです。』
確かに、大雪による崖崩れや木が折れたりした様子は未だに生々しい。大雪は昆虫たちにも多大な影響を及ぼしたようだ。これから昆虫たちに何が起きるのだろうか?とても興味深い。
(大木淳一) |