今日は観察会『トドの化石をみつけよう』が開催されるので、集合場所の養老渓谷で参加者を待っている時のことだった。早めに到着した参加者が大事に何かを抱えてやってきた。ヘビがぐったりしているようだ。よく見たらジムグリの幼蛇で、首元が何ものかにつつかれて瀕死の重傷を負い、げっそりやせ細っていた。逃げる気力も無いようだ。これから寒くなるので、この状態では冬を乗り越えるのは厳しいだろう。このヘビの運命とはいえ、ジムグリはなかなか出会えないヘビだけに、ちょっと寂しくなった。
　（大木淳一）

　ジムグリ　Elaphe conspicillata（ヘビ科）