No.1332 2015/02/23(月)
イノシシ死体のその後
先月、養老渓谷で見つけたイノシシの死体を見つけた現場へ行ってみた。かなり白骨化が進み、いろいろな部位がバラバラになり始めていた(写真1)。 下顎が無くなっていたが、数m離れたところで左右に分かれたのを見つけた。まずは下顎の右側の犬歯に相当する牙の根元を見て、その長さに驚いた(写真2)。これだけ顎の中までしっかり生えている牙なら、倒木や石をほじくり返せる力を出せるわけだ。 さらに左右に分かれた下顎を揃えてみた(写真3)。すると、下顎の右側の牙の根元で割れていることが分かった。左側の牙が折れていることから想像すると、崖から転落した時に骨折したのだろうか? 転落して即死にしては、現場の右岸には絶壁は無いので、多少は歩いたような気がした。ということは、転落してちょっと歩いて絶命したか、下顎を骨折して餌を食べられずに川原で飢え死にしたのだろうか?胃の内容物を確認したいところだが、すでに無くなっているので、これ以上調べようがない…。 骨の様子を観察するといろいろ想像できて時間の経つのを忘れてしまった。 (大木淳一)
イノシシ Sus scrofa(イノシシ科)