2020/12/23(水)
越冬中の昆虫その1—朽木編—
越冬中の虫を探しに、元清澄山系の沢沿いを歩いた。冬はただ歩いていても何も見つからないが、朽ち木や崖を崩すといろいろな虫を見つけることができる。
まずは朽ち木の中にできた空間で越冬中のコメツキムシを見つけた(写真1)。なんと近くの空間にムカデも潜んでいて、まるで集合住宅のようだ(写真2)。カミキリムシなどの幼虫が朽ち木の中を食い進んで作ったトンネルは、いろいろな生き物に越冬場所を提供しているのだ。

- 写真1

- 写真2
別の朽ち木からはキイロスズメバチが出てきた(写真3)。この日見た最大の虫だ。気温が低いので飛ぶことはできないが、つつくとちゃんとお尻から針を出した。

- 写真3
続いて、こんな倒木(写真4)の樹皮をはがすと甲虫の幼虫がいた(写真5)。後でしらべるとアカハネムシ科の幼虫のようだ。体は平たく、樹皮下の生活に適応しているのだろう。

- 写真4

- 写真5
続いて、クワガタムシが2種類、スジクワガタ(写真6)とコクワガタ(写真7)が出てきた。どちらも小型の雄だが、クワガタムシが出てくるとうれしい。

- 写真6

- 写真6
- コメツキムシの一種 Ampedus sp.(コメツキムシ科)
- キイロスズメバチ Vespa simillima(スズメバチ科)
- アカハネムシの一種 Pyrochroidae sp.(アカハネムシ科)
- スジクワガタ Dorcus striatipennis(クワガタムシ科)
- コクワガタ Dorcus rectus(クワガタムシ科)
(斉藤明子)