2024/08/25(日)
観察会 川の生きもの2 で出会った生きものたち
8月25日、先月に引き続き、小糸川上流の清和県民の森で「観察会 川の生きもの」が開催された。
南方にある台風の影響か午前中に雨がぱらつくことはあったが、開催中は天気に恵まれた。水量は7月よりもさらに少なく、水温も少し高めに思えた。生きものも少なめだったが、参加者の熱意もあり、今回もいろいろな生きものが採集された。特に興味深かったのはヤゴが3種類採集されたこと。セミが幼虫時代を何年も地中で過ごすのは良く知られているが、トンボのなかにも長い年月をヤゴとして水中で暮らす種類がいることはあまり知られていない。今回見つかったコオニヤンマ、コヤマトンボは2-4年、オニヤンマは3-4年をヤゴとして水中で暮らすという。8月末まで羽化していない今回の個体たちは、冬越しして来年以降に羽化する可能性が高い。
- 写真1 当日下見の時の静かな川。
- 写真2 ムカシツチガエルのオタマジャクシ。ツチガエルのオタマジャクシは秋になっても一部が変態せずにそのまま越冬する。
- 写真3 にぎやかなプラスチック水槽。サワガニ、ヒガシシマドジョウ、ギバチ、
- 写真4 最後に大きなプラスチックバットに放して皆で観察。
- 写真5 ヤゴが二種類。左がコオニヤンマ、右がコヤマトンボ。
- 写真6 こちらはオニヤンマのヤゴ。夏の終わりにヤゴが見られるトンボは、何年も幼虫ですごす仲間が多い。コオニヤンマ、コヤマトンボの幼虫期間は2-4年、オニヤンマは3-4年とされている。
- 写真7 遠く離れたところでは、アオサギがこちらを気にしながら採餌中。お騒がせしました。
- ムカシツチガエル Glandirana reliquia(アカガエル科)
- サワガニ Geothelphusa dehaani(サワガニ科)
- ヒガシシマドジョウ Cobitis sp.(ドジョウ科)
- ギバチ Tachysurus tokiensis (ギギ科)
- コオニヤンマ Sieboldius albardae(サナエトンボ科)
- コヤマトンボ Macromia amphigena (ヤマトンボ科)
- オニヤンマ Anotogaster sieboldii(オニヤンマ科)
- アオサギ Ardea cinerea(サギ科)
(斎木健一)