フィールドノート No.2396

 2025/9/16(火)

 香取神宮

 香取市の香取神宮を訪れた。香取神宮は12年に1度午年に式年神幸祭を執り行う。これは約800年の昔から伝わる祭事で、香取神宮の祭神である経津主大神が東国を平定した際の様子を模しているといわれ、津宮から利根川に「御座船」が水上行幸するものだ。この祭礼が令和8年に行われる。それにあわせて境内では各種修理工事が実施されている。神宮と名の付く古くからの神社は伊勢神宮、鹿島神宮、香取神宮の3社のみで、このうち2社が利根川沿いにあるのが不思議である。香取の名前の由来は「楫取(かじとり)」からきているといわれ、水上交通との関わりがうかがえる。現在の利根川流域には、かつて香取の海という内海が広がっていた。ここがひとつの境界で、そこを守る意味合いがあったのであろうか。

    写真1 香取神宮の朱塗の大鳥居
    写真2 式年神幸祭に向けて修理が進む拝殿
    写真3 津宮浜鳥居 式年神幸祭にはここから御座船が出る

(黒田篤史)