フィールドノート No.2416

 2025/11/22(土)

 小櫃の三大古墳

 君津市の小櫃(おびつ)地区には、古墳時代前期の大型前方後円墳が3基あり「小櫃の三大古墳」と称される。今回はこの3基の古墳を訪れた。いずれも発掘調査は行われていないが、測量で判明した墳形の検討から、飯籠塚(いごづか)古墳(全長102.5m)、浅間神社(せんげんじんじゃ)古墳(全長103m)、白山神社(はくさんじんじゃ)古墳(全長89m)の順で築造されたと推定されている。飯籠塚、白山神社は県指定史跡、浅間神社は市指定史跡となっている。市原市の姉崎古墳群とともに、房総の古墳時代前期を代表する古墳群である。

    写真1 飯籠塚古墳。右が後円部、左が前方部。現況竹林となっており見通しは良くないが、保存状態は良好。
    写真2 浅間神社古墳。前方部から後円部を見る。前方部から後円部にかけて参道が伸び、後円部には社殿があるため、かなり墳丘が削平されている。
    写真3 白山神社古墳。左側が前方部、右側が後円部。墳丘全体は良く残っているが、後円部に大きな穴があり、盗掘されている可能性がある。

(黒田篤史)