2026/2/16(月)
白山神社の本殿と拝殿
君津市俵田の白山神社を訪れた。白山神社についてはNo.2337やNo.2416でも触れている。今回はこの神社の建物を中心に見た。まず、拝殿の建築年代が不明だったので、責任役員の方々と内部を拝見して手がかりを探した。柱などの部材は痕跡から見て前身建物に使われていたものを再利用されているようだった。幣殿側に欄間があり、これもやはり再利用のようで、裏に明和7年(1770)の銘があった。寄付額が掲げられており、そのうち最も新しいものは明治44年(1911)の屋根替えのものだった。他に明治33年に拝殿などを撮影した写真が飾られていた。これらのことから推測するに、現在の建物は明和7年に建てられたものを、明治44年に改修したものである可能性が高いことが判明した。次に本殿を拝見した。文献によっては建築年が大正14年と記載のものと、大正15年と記載のものがあり、どちらが正解なのかを確認する目的があった。本殿内に棟札等の資料が納められており、それによると、大正14年(1925)9月29日棟上、大正15年(1926)10月27日竣工であることが判明した。また、本殿の彫刻は後藤忠明の作であることが確認できた。拝殿内にある白山神社額の作は後藤忠明の弟子の後藤慶明で、小櫃村誌では本殿の彫刻も慶明の作と記述していたが、これは誤りであることが、棟札等から判明した。これらのことなどをまとめた「自然と文化 案内帖」を来月末に公式HP上に掲載予定なので、ぜひご覧いただきたい。
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写真1 拝殿内の欄間の裏の銘「明和七庚寅歳六月吉祥日」。
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写真2 本殿内の札「大正十四年九月廿九日上棟 大正十五年十月廿七日竣工 大工 安藤作平」。
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写真3 本殿の彫刻は龍を得意とした後藤忠明(1849~1934)の作。
(黒田篤史)