三宅克巳 作
1920(大正9)年作 紙・水彩 33.0×49.8(cm)
6回目に渡欧した時の所産である。筆にたっぷり絵具を含ませて、自在に描いている。洋画の遠近法にとらわれず、極めて自由な筆運による細やかな色調の変化は、三宅の技術の確かさを表している。遠景のドームは、ヴァチカン市国のサン・ピエトロ寺院であり、近景に流れるのはテヴェレ川である。
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