準備作業のようす 〈現地調査〉 その2

 富山市八尾町での調査1811月) 
 富山市八尾町にある中新世の地層:八尾層群(やつおそうぐん)は,日本で最初にヒルギシジミとセンニンガイの化石が発見された地層です.また,マングローブ植物の花粉の化石も見つかっています.
 中新世の地層は数あるけれど,この八尾層群は必ず見ておかないと,というわけで調査に出かけました.


  画像その1

大きな露頭を発見!
地層の黒い部分には,植物の破片(それも化石です)がいっぱい入っています.
はスケールの加藤研究員


 画像その2

黒い部分に近づいてみると,細かいシマシマがあります.
地層を調べているのは,岡崎研究員.


 画像その3

雨の中,谷底付近の露頭を調査中の加藤研究員.


 
画像その4

谷底の崖からは貝化石がザクザクでます.
白いものが貝殻の破片です.


 画像その5

加藤氏の足もとの黒い地層からは,マングローブ植物の花粉の化石がたくさん発見されたそうです.
マングローブ湿地の泥が固まってできた地層でしょうか?



今回の調査で採集できた化石の中から,1600万年前の亜熱帯の干潟を代表する3種類の巻貝化石を紹介します.(スケールは1メモリ5mm)
ノトビカリエラ ヨコヤマビカリア
チガノウラヨウラクガイ
Vicaryella notoensis Masuda Vicarya yokoyamai Takeyama Chicoreus(Rhizophorimurex) tiganouranus (Nomura)
比較的保存の良いものが見つかりました. 何とか見つかりましたが,保存は良くありませんでした. こちらも1600万年前の亜熱帯の干潟を代表する種です.

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