特別展案内 千葉県立中央博物館

恐竜時代の生き物たち
第1期:平成14年7月27日(土)〜9月1日(日)
第2期:平成14年9月14日(土)〜10月6日(日)
 今から1億4000万年前ごろ,中生代白亜紀の前期は,恐竜の全盛時代でした.日本からも,イグアノドンなどの恐竜化石がたくさん見つかっています.でも,この時代には,恐竜以外の生き物たちもたくさん存在していたはずです.
 最近,石川県の手取層群(白亜紀の地層)から,この時代の化石が大量に発見されました.この時代にはすでに絶滅していたと思われていた動物たち,あるいはこの時代にはまだ出現していなかったとされていた動物たちの化石が次々と発見され,古生物学上の大発見となったのです.中央博物館も,この発掘調査と発見に貢献してきました.
 恐竜時代には,どんな生き物たちが,どんな環境でくらしていたのでしょうか?
 この特別展では,恐竜,そしてそのほかの動物や植物など,当時の生態系をつくっていた生き物たちを紹介し,化石発掘調査の最新の研究成果を,わかりやすく解説します.

 各展示コーナーと主な展示物
 ○白亜紀とはどんな時代か
 恐竜が生きていた中生代白亜紀(1億4400万年〜6500万年前)とはどんな時代だったのでしょう.地球誕生から現在までの長大な時間スケールの中で感じ取ってください.

主な展示物:生命の壁画

 ○桑島化石壁の歴史
 今回の展示会のサブタイトルにも入っている桑島化石壁(右写真,石川県白峰村)は,日本有数の恐竜化石産地であり,そして日本の古生物学の発祥の地でもあります.ここでは,日本で初めて研究された植物化石の採集(明治7年)から今日までの,化石壁における調査と発見の歴史を紹介します.

主な展示物:ライン博士の肖像写真,日本の化石が紹介された世界初の学術論文
桑島化石壁

 ○植物化石
イチョウの化石  当時の陸上植物たちを紹介します.当時はソテツやイチョウなど,いわゆる裸子植物が繁栄していた時代です.現在では見ることのできない変わった形のイチョウやソテツの化石が見つかっています.

主な展示物:イチョウの化石(左写真),ソテツ類の化石

 ○湿地の生物
 白亜紀初頭の河川の周囲に広がる湿地に生息していた生物たちを紹介します.当時のホニュウ類やトカゲなど,普通は化石に残りにくい小さな動物たちがたくさん発見されました.ホニュウ類とハチュウ類の両方の特徴を持った動物も発見されています.

主な展示物:トリティロドン類などの単弓類(ホニュウ類型ハチュウ類),サクラサウルスなどのトカゲの仲間,原始的なホニュウ類(三錐歯(さんすいし)類や多丘歯(たきゅうし)類)など

 トリティロドンの切歯 →
トリティロドンの切り歯

 ○湖の生物
最古のカメ類写真  当時の河川周辺の小さな湖にすんでいた生物たちを紹介します.現在のカメの祖先や厚いウロコを持った原始的な魚類,タニシやイシガイなどの貝類などが発見されています.

主な展示物:首を引っ込められる最古のカメ類(左写真),硬鱗(こうりん)魚

 ○恐竜化石
 桑島化石壁で発見された当時の恐竜たちを紹介します.バラバラになった骨や歯の化石から,体全体の姿を推理するための,海外の比較標本も展示します.

主な展示物:大型肉食恐竜,オヴィラプトル類,ヒプシロフォドン類,イグアノドン類

 オヴィラプトル類の指先の骨の化石 →
オヴィラプトルの指先の骨の化石

 関連行事
特別展期間中,講演会・体験イベントなどの関連行事を行います.
 ○ 講演会
・7月27日(土) 恐竜化石の宝庫「桑島化石壁」 伊左治 鎭司(中央博物館)
・8月10日(土) 恐竜のいた森を復元する 斎木 健一(中央博物館)
・9月15日(日) カメのひみつ 平山 廉 氏(帝京平成大学)
・9月22日(日) 日本の恐竜 真鍋 真 氏(国立科学博物館)

  時 間:午後2:00〜3:00
  会 場:千葉県立中央博物館 講堂
  参加費:無料(当日先着順200名)
 ○ 化石発掘体験 (一部更新)
 現地の石を中央博物館に持ってきます.小さなハンマーをお貸ししますので,化石発掘を体験してみましょう.貝や植物,カメ,魚などの化石がたくさん入っています.イグアノドンや肉食恐竜の化石も見つかるかも?
 みなさんも1日調査団員になってみよう!!

  会 期:8月6日〜9月1日(休館日を除く毎日開催)
      好評につき,9月16日(月),9月23日(月)にも開催します.
  受 付:10:00から14:00(当日先着順150名)
  時 間:11:00から数回に分けて実施(1回につき20分程度)
  対 象:小・中学生(特別展入場者,小学校低学年の方は保護者同伴)
  費 用:保険料(50円)

※受付時に当日の特別展入場券の半券が必要です.
※詳細は予告なしに変更されることがありますので,事前にお問い合わせ下さい.
 ○ 講座・観察会
「恐竜復元画のえがき方」
  日時:8月3日(土)・8月4日(日) 10:00〜15:00
  講師:小田 隆 氏(古生物復元画家)
  場所:研修室
  対象・定員:小学校高学年・15名(2日間連続受講できる方)
  費用:無料
  ※事前申込み必要・抽選(申込締切7/19)

「地層と化石でさぐる恐竜時代」
  日時:8月11日(日) 10:00〜15:00
  場所:銚子市
  対象・定員:小学生以上(小学生は保護者同伴)・40名
  費用:保険料(50円)
  ※事前申込み必要・抽選(申込締切7/27)

「化石の模型を作ろう」
  日時:8月18日(日) 10:00〜15:00
  場所:研修室
  対象・定員:小学生以上・20名
  費用:無料
  ※事前申込み必要・抽選(申込締切8/4)

「岩石薄片をつくろう」
  日時:8月31日(土) 10:00〜15:00
  場所:研修室
  対象・定員:小学生以上(小学生は保護者同伴)・20名
  費用:保険料(50円)
  ※事前申込み必要・抽選(申込締切8/17)

「恐竜折り紙講座」 NEW!!
  内容:恐竜折り紙作家 木村哲夫氏をお招きし,やさしい恐竜折り紙
     を教えていただきます
  日時:9月28日(土) 14:00〜16:00
  場所:研修室
  対象・定員:特になし(小学校低学年以下は保護者同伴)・40名
  ※事前申込み必要・抽選(申込締切9/18)
  ※9/2〜9/13は臨時休館のためファクスでのお申込みはご遠慮下さい

  参加のしかたはこちらへ

 利用案内
 (1) 開館時間  午前9時〜午後4時30分
 (2) 入場料(特別展会場のみ)
    一     般  500円(400円)
    高校生・大学生  400円(300円)
    小学生・中学生  200円 (60円)
    ※( )内は,20名以上の団体料金,県内学校団体は別料金
 (3)休館日 毎週月曜日
 交通案内  くわしい交通案内はこちらへ
○ 電車・バスを御利用の場合
・千葉駅(JR・京成)東口7番乗り場から京成バス「大学病院」「大学病院・南矢作」行き約13分.「中央博物館」バス停下車,徒歩約5分.
・蘇我駅(JR京葉線・内房線・外房線)東口2番乗り場からバス「大学病院」行き約10分.「中央博物館」バス停下車,徒歩約5分.
・京成千原線千葉寺駅下車,徒歩約15分(蘇我駅からのバスは千葉寺駅を経由します)

○ 車を利用の場合
・京葉道路「松ヶ丘」出口から車で約5分.

問い合わせ先:千葉県立中央博物館 地学研究科  
〒260-8682 千葉市中央区青葉町 955-2  
電話:043-265-3111(館代表),FAX:043-266-2481  

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