「淡水生地衣類」

 渓流に半ば沈む岩の表面には暗緑色のシミが見えます(右写真).これは,サワイボゴケ Verrucaria denudata(アナイボゴケ科)などの地衣類です.

 このように河畔などで,淡水に定期的に水没するような岩上に生育する地衣類を淡水生地衣類と呼びます.海岸生地衣類と同様に,水と関係のある特殊環境の地衣類として知られていました.このコンテンツでは,日本の淡水生地衣類について紹介します.

・・・関連リンク:●「地衣類って何?」

・・・関連リンク:●「海岸生地衣類」

海岸
 

淡水生地衣類の研究

 当館の原田浩はアナイボゴケ科の分類を学位論文の研究テーマにしていました.この科の中には,カワイワタケ Dermatocarpon miniatum (右写真)をはじめとする,河畔の岩上に出現する種類がいくつか知られていましたので,1980年代から全国各地の河畔で調査を行いました.最初はアナイボゴケ科に限っていた研究も,次第にその他の被果地衣類へ,更に淡水生地衣類全般にも広がっていきました.その研究成果は,様々な論文で発表しました.

 このようにして明らかになってきた淡水生地衣類の情報を,図鑑としてまとめたのが本コンテンツです.

原田
 

では,まずはじめに「1.淡水生地衣類って何?」をご覧ください.

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「ところで地衣類って何だろう?」と疑問を持たれた方は,関連コンテンツの「地衣類って何?」をご覧ください.

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