10 ヒカゲシビレタケ
Psilocybe
argentipes

ハラタケ目
モエギタケ科
シビレタケ属


1991年10月
千葉県内


毒成分シロシビンを含有する有名な催幻覚性の菌.県内各地に発生.味は非常にまずい.
本種は1977年に京都盆地などに発生するきのこをもとに横山和正氏により新種記載された日本のみから知られている種で,シビレタケ属菌の中でも催幻覚性の毒成分シロシビンの含有が多く,シビレタケ属のモノグラフを著したグッズマンが,横山氏に「お前の種は良いシビレタケだ」と言ったというエピソードがある.シビレタケ属は世界で100種以上,日本では9種1変種が知られている.県内では今のところ2種が記録されている.
見分け方 :毒成分シロシビンを含むため,きのこを傷つけたりすると青く変色する.これが本属の特徴である.青く変色するきのこは要注意
発生時期と生態 :発生時期と生態:夏から秋にかけて日陰の道端,林内などに発生する.

中毒のタイプ :中毒のタイプ:C中枢神経.
1991年10月,千葉県内
このようにたくさん群生する場合もある

毒成分 :シロシン,シロシビン.本種のようにシロシビンを含むきのこを食すると,瞳孔が開き,光などの外の刺激に対して敏感になる.空間や時間に対する感覚が麻痺する.このような作用をもつため,中米のマヤ,アステカ文明では祭時に巫女が使用したと言われている.シロシビンを含有するキノコとしては本属の他に,ヒカゲタケ属,コガサタケ属,モエギタケ属が知られる.
中毒例:吐き気をともなう強い不快感,手足のしびれ,麻痺,幻覚などの症状をひきおこす.通常だと数時間でこの症状から回復するが,人によってはめまいなどの症状がいつまでたっても去らない場合もある.


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