千葉県立中央博物館 デジタルミュージアム
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はじめに


 「植物ならびに園芸文化史関係の文献、絵画」コレクション(故・岩佐亮二千葉大学名誉教授旧蔵)から、24点の浮世絵をご紹介します。


 岩佐名誉教授は江戸時代の園芸に造詣深く、植物に注目して集められた浮世絵はたいへん貴重なコレクションになっています。浮世絵には、江戸時代の人々がどんな植物を大切にしていたのか、どんな鉢に植えてどう飾っていたのか等、当時の園芸文化が鮮やかな色彩で詩情ゆたかに表現されています。
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鈴木春信「三十六歌仙 中納言朝忠」(複製)
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葛飾北斎「萬年春寿」(複製)


 鈴木春信の「中納言朝忠」で、優雅な曲線でいきいきと描かれた女性の背景にそっと置かれた盆栽や、葛飾北斎の「萬年春寿」で女性の傍らの小箪笥の上にある鉢植えを見ると、日常生活でいつも身近に植物があったのではないかと想像されます。

 ここでは24点の浮世絵を季節順に並べ、3〜5月を春、6〜8月を夏、9〜11月を秋、12〜2月を冬としてご紹介いたします。

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  参考文献

   「浮世絵事典」吉田暎二(1971)
  「絵で見る伝統園芸植物と文化」柏岡精三・荻巣樹徳(1997)
  「浮世絵の歴史」小林忠監修(1998)
  「江戸の園芸・平成のガーデニング」小笠原亮(1999)
  「伝統の朝顔〜作り手の世界〜」国立歴史民俗博物館(2000)
  「広重の画業展 〜名所江戸百景を中心に〜」馬頭町広重美術館(2001)


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