13 空挺館
(旧騎兵連隊御馬見所) [市指定文化財]
所在地 | 船橋市 |
竣工年 | M44 |
所有者 | 陸上自衛隊第一空挺団 |
設計者 | 不明 |
施工者 | 不明 |
構造 | 木2 |
外壁 | 下見板張り |
屋根形状・葺材 | 寄棟造・瓦葺 |
建築規模 | 230.3m2 |
船橋市内には,江戸時代に幕府直轄の馬の放牧場,いわゆる小金牧が置かれていた。明治天皇はこの地にたびたび訪れ,陸軍の演習を総覧した。他方,陸軍騎兵実施学校は東京目黒に置かれていて,天皇は騎兵実施学校の終業式をはじめ,しばしば演習を天覧した。明治44年,高齢になられた天皇のために,騎兵操兵,馬場馬術などを展覧するための施設である御馬見所が建てられた。
騎兵実施学校が大正5年船橋に移転し,同時に拡大され騎兵学校と改称した。これに伴い,御馬見所も解体移築された。この建物に天皇の登台は都合4回に及んだという。御馬見所は晩年の天皇の体力に合わせ設計されており,入口を入ると真っ直ぐ緩やかな階段となり,バルコニーの手前に出るようになっている。内部の装飾も質素な中にも天皇の品位を保つ,格調の高いものである。[中村]