この建物は明治41年設立された成宗電気軌道の火力発電所で，電車用の電力のほか成田町に電灯用の電力を供給した。昭和19年，軌道の廃止をもって発電所の機能を終え，倉庫に転用され現在に至っている。壁体をイギリス積み煉瓦で建ち上げ，木造トラスを組んで切妻屋根を受ける。側壁と妻壁に付け柱を，各柱間には4分の1円の欄間の付いた窓及び出入口を設けている。要石と受け石を用いた欄間上部や，周囲に廻らした蛇腹が全体の意匠を引き締めている。［事務局］

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