46ー1 ヤマサ醤油株式会社表門衛所


所在地 銚子市
竣工年 T13
所有者 ヤマサ醤油(株)
設計者 不明
施工者 不明
構造 煉瓦1
外壁 タイル貼り
屋根形状・葺材 陸屋根・コンクリート
建築規模 13m2

ヤマサ醤油株式会社の前身である浜口義兵衛商店は,紀州広村の住人浜口義兵衛が正保2年(1645),当時の荒野村(現銚子市)で醤油醸造を始めたのが創始と伝えられる。元禄13年(1700)に至り,浜口知直が銚子店の開祖となり初代義兵衛を名のった。

銚子が醤油の産地となったのは,大消費地江戸に近いことと,利根川を利用した材料と製品の輸送のための水運に恵まれていたこと,その他醸造に適した気候や良質で豊富な水に恵まれていたことが最大の理由であろう。

第10代義兵衛は明治26年から昭和18年にかけ社長を務め,その後も会長の責務を担った。ロンドンで発酵学を学ぶなど醸造の研究にも熱心であったが,第一次大戦後の好況を機にそれまでの荒野店を現在地に移し,社屋も新築するなど施設の近代化を図っている。

(1)表門衛所

荒野から新築移転以来の建物で,本社社屋背後に拡がる工場入口の守衛所である。門を入った左脇に位置し,建物は鉄筋コンクリート造,平屋,陸屋根で,腰と頂部をモルタル塗り仕上げ,その他の壁面は煉瓦積みのうえタイル仕上げとなっている。設計・施工は明らかでないが,工法や仕上げが門柱や次の研究所と同じであり,竣工が1年後ということからみて,一連の計画になるものと推察される。[中村]

表門衛所


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