千葉県にはカブトゴケ科はごくまれで,種数もごく少ない.本科には,緑藻を主な共生藻とする種と,ラン藻(シアノバクテリア)を主な共生藻とする種があるが,千葉県産はいずれも前者にあたる.
ウメノキゴケのような大形種.地衣体背面に裂芽・粉芽・パスチュールもなく,白斑もない.また縁部にはシリアもない.このようなウメノキゴケ科は千葉県には産しない.さらに,腹面が淡色で,ほとんど光沢がないことも特徴.
髄層に多量の黄色色素を含む.裂片縁部に生じる粉芽塊と,腹面の擬盃点も黄色となる.