房総の地衣類

Phaeophyscia rubropulchra (Degel.) Essl.

コナアカハラムカデゴケ

種の記載等・・・「日本の地衣類(ウェブ図鑑)」から
メモ

都市部周辺にまで出現するムカデゴケ科の小さな葉状地衣.髄層に橙色の色素があること,粉芽塊があるのが特徴.ヒラムシゴケHyperphyscia crocataもこれらの特徴があるが,偽根がほとんど認められないのに対し,本種は他のクロウラムカデゴケ属Phaeophysciaと同様に,黒い偽根を密生する.

 

生態写真
rubropulchra    
生態写真(乾燥)/ 裂片は細く,背面は灰白色から灰緑色.地衣体中央部では,裂片先端部に粉芽塊を生じる.髄層に橙色から朱色の色素を含んでおり,地衣体背面部分(上皮層など)を虫食いなどにより破損すると,髄層の色が見える./ 樹幹上,佐倉市    
実体顕微鏡下の拡大写真
標本1: Tsurumaki 16102404
ph ph ph
A B.中央に見えるような円形の粉芽塊だけをみると,見間違うことがあるムカデコゴケPhysciella melanchraは,腹面は淡色で,同色の偽根はまばらである. C.裂片先端に生じた粉芽塊.黒く密な偽根
ph ph ph
D E F
ph ph ph
G H.髄層に橙色の色素がある I
ph ph  
J K.裂片先端に生じた粉芽塊