#003 Cladonia amaurocraea (Flörke) Schaer.

【外部形態等】ハナゴケ属の棘枝群の一員.基本葉体は顆粒状とされるが通常は認められない.子柄は高さ3~5 cm,ときに10cmに達する.不等長ニ叉分枝を繰り返し,仮軸を形成する.あるいは分枝のとき,一方の分枝は伸びずに盃を形成する.分枝の脇は孔が開き,盃の底も開いている.表面は灰緑色で,多少とも黄色を帯び,平滑,光沢がある.一般に日向では黄色が強く,褐色を帯び,日陰ではほとんど黄色を帯びない.先端付近は褐色から暗褐色になることが多い.粉芽を欠く.

【化学成分】 バルバチン酸,ウスニン酸(文献1)

【分布と生態】亜高山帯から高山の地上に分布.主に開けた地上に生育.

ホグロハナゴケ/穂黒花苔

Cladonia amaurocraea (Flörke) Schaer.

【異名等】―
【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.
執筆:原田浩,2021.01