#011 Cladonia subsubulata Nyl.

【外部形態等】ハナゴケ属,開口群の一員.基本葉体は鱗片状で,早期に消失することが多い.比較的密な小さなマットを作る.子柄は高さ3~5cm程度のことが多く,繰り返し分枝し,下部では等長あるいは不等長ニ叉分枝が多いが,先端付近では3から5叉でその脇(中央)は開口・拡大し盃となる.表面は概ね灰緑色で平滑,光沢があり,小さな鱗葉をつけ,粉芽を欠く.

【フォトビオント】Trebouxia

【化学成分】 タムノール酸(文献1)

【分布と生態】主に山地帯から亜高山帯の,林縁などの地上に生育.火山地帯の硫黄分の多い地上に生ずる(文献1)とされるが,そうでない場所にも生育するようである.

ヤマトハナゴケ/大和花苔

Cladonia subsubulata Nyl.

【異名等】Cladonia carassensis Vain. subsp. japonica (Vain.) Asah.
【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.
執筆:原田浩,2021