#035 Asahinea chrysantha (Tuck.) W.L.Culb. & C.F.Culb.

【外部形態等】地衣体は葉状,腹面の偽根で基物に付着する.裂片は丸く,しばしば幅1cmを超える.縁はところどころで切れ込み,わずかに分枝し,隣同士で重なり合い,先端は多少とも斜上する.背面は黄色みを帯びた灰緑色で,わずかに光沢があり,網目状の顕著な隆起がある.隆起は,地衣体中央部の幅広い裂片では不明瞭になることが多い.やや淡色の擬盃点は主に隆起上に生じ,はじめは点状で,しばしば集合する.粉芽・裂芽を欠く.腹面は暗褐色で光沢があり,地衣体周辺を除き概ね単一の偽根が点在する.

【フォトビオント】Trebouxia

【化学成分】ウスニン酸,アトラノリン,アレクトーロン酸,α‐コラトール酸(文献1).

【分布と生態】高山の岩上に生育.北海道・本州中部(文献1).

コガネトコブシゴケ/黄金床伏苔

Asahinea chrysantha (Tuck.) W.L.Culb. & C.F.Culb.

【異名等】
【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.
執筆:原田浩,2021