#039 Cetraria islandica (L.) Ach. subsp. orientalis (Asah.) Kärnefelt

【外部形態等】地衣体は葉状,直立し,しばしば集合し直径10cm程度のマットを形成することが多い.裂片は線形で幅2~4mm程度が多いが時に1cm近くになる.等長あるいは不等長ニ叉分枝を数回繰り返す.背面は多少とも樋状に窪み,緑褐色から褐色で平滑,光沢が強い.腹面は突出し褐色か淡褐色,多少とも光沢があり,線形から不定形の類白色の擬盃点が散在するとともに縁部も幅が変化する擬盃点で縁取られる.縁部は長さ約0.5mmの棘状突起が規則正しく配列する.

近縁のマキバエイランタイC. laevigata は裂片の巻く傾向がより強く,腹面に擬盃点は縁部に限られるとともに,より乾いた場所に生育する傾向がある.

【フォトビオント】Trebouxia

【化学成分】プロトリケステリン酸(文献1)

【分布と生態】高山と亜高山帯の開けた場所の地上に生育する.他の地衣類や矮性低木に混じることが多い.北海道~四国(文献1).

エイランタイ/依蘭苔

Cetraria islandica (L.) Ach. subsp. orientalis (Asah.) Kärnefelt

【異名等】

【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.
執筆:原田浩,2021