#046 Cladonia metacorallifera Asah.

【外部形態等】ハナゴケ属,赤実群の一員. 基本葉体は鱗片状で,多少とも切れ込み,残存しやすい.子柄は高さ1~2.5cm,概ね単一,先端は明瞭な盃で終わる.表面は多少とも黄色を帯びた灰緑色,上部のみ顆粒で覆われ,中・下部は細かな区画で覆われ,区画の下方が伸びて微細な鱗葉となる.日当たりのよい場所の古い子柄は,しばしば皮層(+藻類層)が脱落し内髄を裸出し,多少とも黒化する.粉芽を欠く.

スカマート酸を含むため子柄はUV+白色となり,C. granulans ツブラッパゴケと同じだが,この成分を欠くC. pleurota アカミゴケはUV−で異なる.また本種は,子柄表面に下方に伸びる微細な鱗葉を生じることで,他の種とは異なる.

【化学成分】ウスニン酸,ヂヂム酸,スカマート酸,ベリジフロリン(文献1)

【分布と生態】亜高山帯から高山の,開けた地上に生育.北海道~四国(文献1).

アカミゴケモドキ/赤実苔擬き

Cladonia metacorallifera Asah.

【異名等】

【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.
執筆2021,原田浩;修正24.03,原田