#051 Arctoparmelia incurva (Pers.) Hale

【外部形態等】地衣体は葉状,腹面の偽根で基物に圧着する.裂片は線形で幅約1mm(しばしば,より狭い)

,繰り返し不規則に分枝を繰り返し,隣同士は接し,ほとんど重ならず,先端は下方に巻く.背面は黄色みを帯びた灰緑色で,光沢はごくわずか,平滑,中央が突出する.地衣体中央部の短い裂片の先端が粉芽化し(黄色を帯びる),粉芽塊は丸く突出し,裂片の幅をしばしば超える.基物に圧着するため腹面は見えない.

【化学成分】ウスニン酸,アレクトーロン酸(文献1).

【分布と生態】高山の岩上に生育.北海道~本州中部(文献1).

イリタマゴゴケ/炒卵苔

Arctoparmelia incurva (Pers.) Hale

【異名等】Parmelia incurva (Pers.) Fr.
【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.
執筆:原田浩,2021.1