#056 Cladonia pseudoevansii Asah.

【外部形態等】ハナゴケ属,石蕊群の一員.基本葉体は顆粒状で早期に消失する.子柄は,広い角度で概ね等長ニ叉分枝を繰り返し,明瞭な仮軸を形成せず,丸みを帯びた,分枝が密集したクッションを形成する.クッション内の接触する分枝同士は二次的に結合し網目状になり,またクッション表面付近の分枝は伸び出ずに密集するため,クッションの輪郭が極めて明瞭である.子柄表面は淡い黄色を帯びた灰緑色で,多少とも綿毛状で光沢はない.

【化学成分】 ウスニン酸・ペルラトリン酸(文献1)

【分布と生態】亜高山帯から高山の多少とも開けた場所の地上に生育する.ミヤマハナゴケC. stellarisよりも多少とも湿った場所を好む.北海道~本州中部(文献1)

ウスイロミヤマハナゴケ/薄色深山花苔

Cladonia pseudoevansii Asah.

【異名等】
【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.
執筆:原田浩,2021