#057 Cladonia scabriuscula (Delixe ex Duby) Nyl.

【外部形態等】ハナゴケ属,開口群の一員. 基本葉体は鱗片状だが,基部がリター等に埋もれると鱗葉との判別は困難となる.子柄は高さ3~5cm(時に10cm程),等長ニ叉分枝(ときに不等長)を何度か繰り返し,分枝の脇の開口は不明瞭なことも多いが,分枝が太いときは多少とも顕著だが盃にはならない.表面は灰緑色から緑褐色で,区画化し,主に子柄の下部では区画の下端から鱗葉が伸びることが多く,区画は互いに離れ,区画の縁部がしばしば顆粒化あるいは粉芽化する.

【化学成分】フマールプロトセトラール酸(文献1)

【分布と生態】暖温帯から高山まで,開けた地上に生育する.北海道~九州(文献1).

ササクレマタゴケ/ささくれ股苔

Cladonia scabriuscula (Delixe ex Duby) Nyl.

【異名等】

【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.
執筆:原田浩,2021