#066 Ramalina almquistii Vain.

カラタチゴケ属(Ramalina)の中では,高山付近の岩上に生育すること,分枝は膨れ,太さが一定せず,節くれだったりくびれたりするのが特徴.

 高山において,混同しやすいカラタチゴケ属はないが,ハナゴケ属のホソボリイゴケ(Cladonia kanewskii)の子柄が膨れやや節くれだつことがあって,本種に似ることがある.しかしホソボリイゴケは,子柄先端にしばしば粉子器を生じ褐色から黒色化するが,本種の分枝の先端がそうなることはない.また,本種の分枝は下方に伸びる傾向が強い.

 

【外部形態等】

【化学成分】ウスニン酸,ヂバリカート酸(文献1)

【分布と生態】主に冷温帯から亜高山帯の岩上に生育する.

タカネカラタチゴケ/高嶺枳殻苔

Ramalina almquistii Vain.

【異名等】

【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.

 

執筆:原田浩,2023