【外部形態等】地衣体は葉状（鱗片状），直径2 – 4 cm．裂片は線形で幅0.2 – 1.5 mm，はじめ互いに遊離しているが後に接し，あるいは屋根瓦状に重なり，強くあるいは緩く基物に圧着する．背面は平坦からやや突出し，マキラを欠き平滑，灰緑色から緑褐色，あるいは褐色，粉霜を欠き，粉芽・裂芽を欠く．髄層に通常は橙色の色素を含む．腹面は黒色，黒色の偽根（長さ0.5 – 2 mm）を密生する．子器は普通に生じ，直径1 – 1.5 mm，縁部は全縁で，子器の基部に偽根を生じる．子器盤は赤褐色で粉霜を欠く．上皮層・下皮層とも異型菌糸組織．子嚢胞子は 8 – 10 × 18 – 25 µm．（文献１，一部改変）

【化学成分】地衣体背面K−；髄層（橙色色素）K+紫色．（文献１）

【分布と生態】国内の分布：北海道，岩手・秋田，茨城・栃木・群馬・埼玉・東京・神奈川，長野・静岡，三重・奈良・和歌山・兵庫，広島，香川・徳島・愛媛・高知，福岡・大分・熊本・宮崎・鹿児島 ．
生態：主に岩上に生育する

（文献１）