#148 Coccocarpia palmicola (Spreng.) Arv. & D.J.Galloway

本属は,シアノバクテリア(ラン藻)と共生するラン藻地衣であり,比較的小さな葉状で,裂片は平坦で灰色であることで特徴づけられる. また腹面には,同心円状に列生する,類白色ないそ黒色の偽根を生じること,子器はビアトラ型(子器盤は橙褐色)からレキデア型(子器盤は黒色)で,果托がない.

 日本産3種の中では,顆粒状から円筒状(ときにサンゴ状)の裂芽を生じることで特徴づけられる.(参考:カワラゴケC. erythroxyli)

 

【外部形態】準備中

【化学成分】ー

【分布と生態】概ね関東以西.関東では出現頻度は低いがカワラゴケC. erythroxyliよりも出現頻度は高い.西日本では丘陵帯(暖温帯)から亜高山帯まで,郊外の湿潤な場所では比較的普通に見られる.樹皮着生・岩上生.

コナカワラゴケ/粉瓦苔

Coccocarpia palmicola (Spreng.) Arv. & D.J.Galloway

【異名等】Coccocarpia cronia (Tuck.) Vain.(文献1)

【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.

執筆:原田浩,2023