#149 Agonimia opuntiella (Buschardt & Poelt) Vězda

地衣体は微小な顆粒状で,明らかに背腹性がある.背面から見ると幅0.2mmかそれ以下の楕円形,顕著に突出し,灰緑色から緑褐色,あるいはほぼ褐色,表面には細かな棘状突起を密生する.腹面はほぼ平坦から多少とも窪み,顆粒で覆われ,これはほぼ粉芽状となる.(文献1)

Agonimia tristicula ツブゴケに似た,黒色の被子器をまれに生じるが,国内の標本では確認していない.

表面にある棘状の突起は,皮層細胞に多数生じるパピラが生長し,複数がより合わさってできた特殊な構造である(文献1).この棘状突起は,ルーペでかろうじて見えるか見えないくらいの大きさである.

【化学成分】ー

【分布と生態】千葉県等.樹幹上や岩上などで,丈の低い蘚苔類マットに混じって生じることが多い.

 

サボテンツブゴケ/仙人掌粒苔

Agonimia opuntiella (Buschardt & Poelt) Vězda

【異名等】

【文献1】Harada H., Wang L.-S. & Wang X.-Y.2016/ Lichen flora of the arid valley of Jingsha-jiang R., China (1), Agonimia opuntiella (Verrucariaceae)./ Lichenology 15: 11-15.
執筆2024.3,原田