#172 Cladonia chlorophaea (Flörke ex Sommerf.) Spreng.

ハナゴケ属の中では,盃が大きく,ジョウゴ形となることで特徴づけられる.形のよく似たアカミゴケC. pleurotaなど赤実群の種は,ウスニン酸を含み多少とも黄色を帯びること,子器が赤色であることで異なる.本種やヒメジョウゴゴケC. humilisなどの近縁種を含むジョウゴゴケ類の中では,子柄表面が多少とも顆粒状となること,フマールプロトセトラール酸のみを含むことで本種は特徴づけられる.山地帯から亜高山帯を代表するジョウゴゴケ類である.

 

【外部形態】準備中

【化学成分】フマールプロトセトラール酸(文献1)

【分布と生態】主に山地帯(冷温帯)から高山帯まで広く分布する.丘陵帯(暖温帯)では少ない.比較的日当たりの良い地上に生育する.

ジョウゴゴケ/漏斗苔

Cladonia chlorophaea (Flörke ex Sommerf.) Spreng.

【異名等】-

【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.

執筆:原田浩,2023