#173 Cladonia fruticulosa Kremp.

ヒメレンゲゴケが時に高さ5㎝に達するのに対し,本種は子柄はせいぜい1~2cmである.子柄表面は粉芽で覆われ,子柄先端にしばしばごく小さな盃を生じ,その周辺には粉芽が密生することが多い.ヒメレンゲゴケとは異なり,プソローム酸を含む.ヒメレンゲゴケは子柄が密集したマットを作るのに対し,本種は比較的まばらなことが多い.

 

【化学成分】プソローム酸,プロトリケステリン酸,(±)ウスニン酸.K−,P+濃黄色.(文献1)

【分布と生態】丘陵帯(暖温帯).関東以西から知られる.地上生.千葉県では,都市部以外で,切通し(土上)や林道脇の土手などによく見られる.

タイワンンゲゴケ/台湾蓮華苔

Cladonia fruticulosa Kremp.

【異名等】Cladonia subpityrea Sandst.(文献1)

Cladonia formosana Asah.

【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.

執筆:原田浩,2023