#206 Fissurina inabensis (Vain.) M.Nakan. & Kashiw.

地衣体は多少とも褐色を帯びた灰緑色で,連続し,平滑,光沢がある.子器(リレラ)は,地衣体に生じた裂け目のようで,はじめはほとんど閉じているため目立たないが,後に多少とも開くことがある.子器の縁部には目立った構造はない.本州付近でこのような形状をする地衣類2種のうち,より普通に見られる種.他方のオオスジモジゴケ(Fissurina undulata)とは,子嚢胞子によって区別される(文献1).

 

【外部形態】

【内部形態】

【生態】林内から林縁の樹皮に着生.

【分布】暖温帯に広く分布する.

 

スジモジゴケ/筋文字苔

Fissurina inabensis (Vain.) M.Nakan. & Kashiw.

【異名等】Graphina inabensis(文献1)

【文献1】Nakanishi M. 1966/ Taxonomical studies on the family Graphidaceae of Japan/ J. Sci. Hiroshima Univ., ser. B, div. 2 (Bot.), 11 (1): 51-126, pls. I-V.

執筆:原田浩,2023