#277 Myelochroa entotheiochroa (Hue) Elix & Hale

中形~大形の葉状地衣.裂片は丸く,不規則に分枝し,基物にやや圧着する.背面は灰緑色,しわをよく生じ,これがときに割れて脱落しやすい.粉芽・裂芽・パスチュールを欠く.裂片間の脇にごく短いシリアを生じる.腹面は概ね暗褐色からほぼ黒色で,ほとんど全体にわたり概ね単一の短めの偽根を生じる.

 近縁のウチキウメノキゴケ(M. irrugans)は,背面に皺を生じず,これが割れて脱落することもないことで異なる.

 

【外部形態等】準備中

【化学成分】アトラノリン,ゼオリン,ロイコチリン,エントテイン(文献1)

【分布と生態】北海道~九州(文献1).山地帯(冷温帯)を中心に分布し,樹幹や岩上に生育.

ウチキウメノキゴケ/内黄梅木苔

Myelochroa entotheiochroa (Hue) Elix & Hale

【異名等】Parmelia entotheiochroa Hue(文献1)

【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.

執筆:原田浩,2023