#281 Myelochroa leucotyliza (Nyl.) Elix & Hale

中形の葉状地衣.裂片は丸く,不規則に分枝し,基物にやや圧着する.背面は灰白色,平滑,パスチュールを生じる.裂片間の脇にごく短いシリアを生じる.腹面は概ね暗褐色からほぼ黒色で,ほとんど全体にわたり概ね単一の短めの偽根を生じる.髄層は白色.

 近縁のウチキウメノキゴケ(M. irrugans)は,パスチュールを欠き,髄層に淡黄色の色素があることで異なる.

 やや日陰に生育するときは多少とも青みを帯びるが,日向では褐色を帯びる.

 

【外部形態】(準備中) 地衣体は葉状.海岸生葉状地衣のなかでは,背面が灰白色であること(黄色を帯びない),裂片が明らかに丸く大きく(幅5mmから1㎝)はないこと,裂片が線形ではないこと,背面に明らかなパスチュールがあることで区別できる.

子器はレカノラ型.海岸生の標本では子器は確認されていない.

【化学成分】-

【分布と生態】丘陵帯(暖温帯)の樹幹上,岩上に生育する.

 

ヒカゲウチキウメノキゴケ/日陰内黄梅木苔

Myelochroa leucotyliza (Nyl.) Elix & Hale

【異名等】Parmelia leucotyliza Nyl.;(文献1)

【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.

執筆:原田浩,2021