#380 Verrucaria ditmarsica Erichsen | |||||
潮間帯から飛沫帯下部に分布し,少なくとも東北以南ではしばしば明瞭な黒い帯を形成する.このような黒色の帯を形成する地衣類の代表として欧米ではVerrucaria mauraがよく知られているが,本種は子嚢胞子が明らかに小さい.
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【外部形態】地衣体は痂状,薄く,連続し,日陰では緑色,日当たりがよくなると灰色,褐色,日向ではほぼ黒色,半ば区画化し,わずかに光沢があり,黒斑がある.黒斑は小さく目立たず,ふつう点状,時に伸長し,幅約0.02 mm. 子器は被子器.半球形からほぼ円錐形,ふつうは基部はくびれないが,時にわずかにくびれ,直径0.15 – 0.2 (– 0.25) mm,ふつうは頂部がほぼ丸く目立たない孔口があるが,しばしば表面に凹凸がありイボ状となり,黒色,いくらか光沢がある. 【内部形態】子嚢層内菌糸系は孔口付近にのみ周糸が生じ,子嚢間にはない.子嚢胞子は1子嚢中に8個生じ,8 ‒ 10 (‒ 12) × 5 ‒ 6 (‒ 7) µm,単室,薄壁. |
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【化学成分】未知 【生態】海岸特有.黒色帯.ウシオイボゴケV. halizoaより高い位置にまで出現する.秋田県では,橙色帯の下までの幅広い黒い部分は,ほとんどが本種であった. 【分布】東北(岩手・宮城),関東(千葉),中部日本海側(石川),中国(鳥取・山口),九州(長崎) |
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ゴマダラウシオイボゴケ/胡麻斑潮疣苔 Verrucaria ditmarsica Erichsen |
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【異名等】― |
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【文献】 原田浩.2020./ 日本産海岸生地衣類図鑑(2).アナイボゴケ科./ Lichenology 18(2): 79-97. |
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執筆:原田浩,2022 | |||||
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