#465 Pertusaria pustulata (Ach.) Duby

 

Pertusaria s.lat. 広義トリハダゴケ属のうち,表面が周りの地衣体と同様(白い髄層がむき出しになるようには見えない)のイボ状突起の内部に子器が埋もれるPorophora(ポロフォラ)亜属の中で,本種は以下の形質により特徴づけられる: 地衣体は多少とも黄緑色,子器を生じるイボ状突起は円錐形から概ね半球形で,全体は概ね平滑,頂部に黒ずんだ点状の孔口があり,これは後に子器盤として広がる;子嚢胞子は1子嚢中に2個生じる;髄層はP−,地衣体はKC+黄色.

 

Pertusaria obsolescens (オリーブトリハダゴケモドキ)は,本種によく似るが,1子嚢中に生じる子嚢胞子の数が8個であることから区別できる.

 

都市周辺では最も普通に見られるトリハダゴケ属である.地衣体がやや黄色を帯びて,平滑で,多少とも光沢があることで,他の地衣類から区別できる.

 

【外部形態】ー

【内部形態】ー

【化学成分】髄層はP−;地衣体KC+黄色.

【分布と生態】本州(宮城~広島),樹皮着生(文献1)

オリーブトリハダゴケ/おりいぶ鳥肌苔

Pertusaria pustulata (Ach.) Duby

【異名等】ー

【文献1】Oshio M.1968.Taxonomical studies on the family Pertusariaceae of Japan. J. Sci. Hiroshima Univ., ser. B, div. 2, 12: 81-163.

執筆:原田浩,2024