Heterodermia ゲジゲジゴケ属の中で本種は以下の形質により特徴づけられる：　地衣体腹面に皮層があり，縁部に粉芽を生じ，髄層はP+淡黄色，K+黄色のち赤色（ノルスチクチン酸，サラチン酸を含む）（文献１より）．また，本種の偽根は暗色から黒色である（文献２）．

本種によく似るHeterodermia tremulans ニセヤマゲジゲジゴケは，ノルスチクチン酸，サラチン酸を欠き，髄層のP，K反応はマイナスである．また，偽根が淡色である（文献２）．

【外部形態】ー

【内部形態】ー

【化学成分】アトラノリン，ゼオリン，ノルスチクチン酸，サラチン酸，リューコチリン（文献１）

【生態】岩上生，樹皮着生

【分布】本州（関東以南，日本海側は富山以西）～九州，主に暖温帯（文献１，２より）．